アテになる話7F 世界の陰謀論

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ビルダーバーグ会議秘密結社が、会場の名前を名乗るか

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世界中の陰謀論を1日1個、酒の肴にする連載。ほんまかどうかは最後に判定する。判定は4つ。【否定】【未解明】【一部事実】、ほんで「陰謀論やと思てたらほんまやった」の【事実】。

今日は【一部事実】や。会議は実在する。ただ、言われとるほどの会議やない。


世界の政策を決める秘密会議、あるんか?

まあ座り。ネットで陰謀論を漁っとると、必ずこの名前に行き当たる。ビルダーバーグ会議。各国の大統領・首相・銀行の頭取・王室・メディアのオーナーが年に一回、どこかの高級ホテルを丸ごと貸し切って集まる。中身は非公開。議事録なし。記者会見なし。ここで来年の戦争と経済が決まる、言われとる。

営業マンの感覚で考えてみ。年に一回集まるだけの会合に、決定権もなにもないのに首相クラスが飛行機に乗って来るか? 来るわな。暇やないもんな、偉い人は。つまりここには「何か」がある。……と思うやろ。そこが落とし穴や。

ホテルの名前が、そのまま会議の名前になった

始まりは1954年5月。オランダの町、オーステルベークの「ホテル・ド・ビルダーバーグ」。そう、会議名は会場のホテルの名前から取っただけや。秘密結社がわざわざ会場の名前を名乗るか? 看板掲げて営業しとるようなもんや。

声をかけたんは、ポーランド出身の政治顧問レティンガーと、オランダのベルンハルト王子。目的ははっきりしとる。冷戦の真っ最中で、ヨーロッパに「アメリカは信用できん」いう空気が広がっとった。だから欧米の有力者に顔を合わせて、腹を割って話させよう。いわば橋渡しの会議や。初回の参加者は11か国から50人ほどで、政治家・実業家・学者・労働組合の代表までおった。

秘密やのうて「非公開」や

ここがこの話のキモや。ビルダーバーグは「秘密」やのうて「非公開」なんや。

会議には決まりがある。「チャタムハウス・ルール」いうて、会議で聞いた話は使っていい。ただし誰が言うたかは口外するな。それだけのことや。そして何も決めへん。採決なし、決議なし、共同声明なし。ただ話すだけの会や。

しかも今では公式サイトがあって、開催地も日付も参加者の名簿も「AI」「ウクライナ」みたいなテーマの一覧も毎年公開されとる。名簿を見たら日本からも財界人が顔を出しとる。「秘密結社」にしては、ずいぶん情報を出しとるわな。

ほな何が「事実」の部分なんか。こういうことや。世界の政策を「決める」場やないが、世界のエリートが顔を突き合わせて空気を作る場ではある。選挙で選ばれてへん人間と、選ばれた人間が、記録の残らん部屋で仲良うする。これを健全と思うか、気味悪いと思うかは、人それぞれや。

運営の仕方も灰汁が強い。常設の運営委員会があって、参加者は公募やのうて招待制や。誰を呼ぶかは委員会が決める。つまり「呼ばれたい人間」は皆、委員会の顔色を見る。影響力はここにこそある、いう見方はできる。実際、発起人のベルンハルト王子自身が後に航空機メーカーからの賄賂疑惑で調べられて不適切な金の受け渡しを認めて公の場から退いとる。偉い人の集まりは疑ってかかっていい、いう材料を当の本人たちが提供しとる。最近は会場の外に抗議の人が集まるのが恒例になって、ホテルの周りに柵が立つ。会議は実在するし、会議を怪しむ人間も実在する。どっちもほんまや。

ほんで判定やけど

【一部事実】や。

会議は実在する。参加者の顔ぶれも豪華や。そこまでは事実。せやけど「ここで世界の政策が決まる」は裏が取れとらん。採決の記録も決議文も、70年で一枚も出てきてへん。

異説も置いとく。創設メンバーで30年運営に関わったイギリスの元国防相ヒーリーが、晩年のインタビューでこう言うとる。「世界政府を目指しとったと言われると誇張や。ただ、まったくの見当外れとも言えん」。身内がこれやから、「単なる雑談会」に切り捨てるのも早い。

強いやつは、ほんまの部品しか使うてへん。この会議のほんまの部品は、「世界のエリートは仲良しで、庶民に見せへん場で話しとる」いう一点や。そこから「世界政府樹立」までは、部品が足らん。

ほな、今日は「非公開と秘密は違う」いう話を肴にもう一杯。


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帰りに寄る棚PRビルダーバーグ会議 解説 本非公開の会議はほんまにある。中身は本で追いかけるしかない。無理して買わんでええからな。Amazonで見る楽天で見る

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